リッツの過去 その７
「クマ」が死んだ。
「クマ」が逝ってしまった。
涙がとめどなく溢れ、止める事が出来ませんでした。
ごめんなさい
ごめんなさい
ごめんなさい
ごめんなさい
どんなに謝ったって許してもらえません。
ワタシガ「クマ」ヲ殺シテシマッタ
後に聞いた話ですが、リッツが林間に行ったその日に、病院に連れて行きましたが、
「クマ」は一気に弱り静かに息を引き取ったそうです。
キレイな顔だったと母は言いました。
当時は火葬場の片隅に、ペット用に小さな火葬スペースが設けられていました。
リッツが帰ってくるその日の朝に、母は「クマ」を火葬場に連れて行き、
既に火葬を行っていたのです。
犬が苦手な母は、リッツの為に動いてくれていました。
「クマ」の魂が天に上り、義祖父に会えた時に、
「クマ」は私に最期の挨拶をしたのでしょう。
母「ごめんな。 約束を守れなかった。」
リッツ「うん。 大丈夫・・・・・。 もぅいいねん。」
母「アンタがそんなにクマを大事に思ってるなんて知らんかった。」
リッツ「何で？ 何度も助けてって言ったやん！！
ご飯も作って欲しい、病院も連れて行って欲しい！
お小遣い要らないから助けてって！
何度も何度も言ったやん！！
私が辛い時に傍に居てくれたのはクマだった！
大切に決まってるやんか！」
完全な八つ当たりでした。
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