リッツのアレルギー治病日記 その19

モーニング朱雀

リッツの過去 その8

私も共に「クマ」と飢えればよかったのです。

そうすれば、母はもっとちゃんと見てくれた事でしょう。

しかし、私は中学校での生活が楽しくなってしまったのです。

「クマ」から目をそらしてしまったのです。

 

その結果、「クマ」を見殺しにしてしまったようなものでした。

母が渡してくれた「クマ」の首輪と鎖。

「クマ」を奴隷のように縛っていたモノに見えて、涙が止まりませんでした。

 

家の軒下にひっそりと埋めました。

何も言わず私の孤独を癒してくれた相棒を見殺しにした、私の罪は消えません。

そして、一生「クマ」に懺悔をし続ける事を、その時決めたのでした。

 

リッツ「ワタシを、軽蔑するよね・・・・・。」

安西氏「いや・・・・、立場が同じだったら俺だって同じ事をしたかもしれない。

誰かが悪いんじゃないと思う。

リッツの母ちゃんだって悪くない。

 

自分に必死のときは、誰だって自分以外の事は見えないよ。

リッツを頭ごなしに責める資格は誰も持たないと思う。

リッツがたまに、夜、謝りながらうなされてるのって、クマの事やったんやな。」

リッツ「うん・・・・。 そう。」

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